JR長野駅前で男女3人が刃物で襲われ、1人が死亡、2人が重軽傷を負った事件で、容疑者逮捕の決め手となったのが防犯カメラの映像をつなぐ「リレー捜査」です。 捜査本部は、犯行前の足取りをさかのぼる「前足捜査(まえあしそうさ)」と呼ぶ手法で、容疑者の自宅を特定したとされます。 事件発生のおよそ2時間前、矢口容疑者とみられる人物を捉えた防犯カメラの映像を入手しました。 白い布のようなものを頭に巻き、足元をライトで照らしながら通り過ぎる人物。 眼鏡を着用しているようにも見えます。 事件発生のおよそ2時間前の22日午後6時ごろ撮影されました。 長野市役所近くの国道19号沿いの店舗の防犯カメラの映像です。 場所は、長野駅から、北東におよそ900メートルの地点でした。 この店には、事件2日後の午後3時ごろ捜査員が訪れたといいます。 映像を提供した店主: 「駅前の殺人事件の参考にするカメラの映像がほしいと」 その際、警察が指定した時間は… 映像を提供した店主: 「22日の夕方5時半から6時半の間、事件が8時なんですよね。もうだからその時間に通っているっていうふうに裏付けが取れていたんでしょうね」 この人物が通り過ぎる際、店の前の停留所にバスが到着。 数人が乗り込みましたが、人物は見向きもせずに通り過ぎています。 また、その先で国道と交差する長野大通りの防犯カメラにも、歩いて駅方面に向かう同じ人物とみられる姿が映っていました。 警察はこうした防犯カメラの映像をつなぎ合わせる「リレー捜査」で、矢口容疑者を特定し逮捕につなげたとみられます。