松本歯科大:不正な経理1082万円 研究者5人を処分 /長野

松本歯科大:不正な経理1082万円 研究者5人を処分 /長野
毎日新聞 2011年4月8日(金)11時22分配信

 松本歯科大(塩尻市、矢ケ崎雅学長)は、文部科学省の科学研究費補助で計1082万円の不適正な経理処理があったとして、研究者1人を諭旨退職、4人を降格処分としたことを明らかにした。
 同大によると、04〜08年度、取引業者に架空の発注を行って支払ったようにみせかけたお金を「預け金」として、翌年度の研究費にあてるなど、不正な経費処理が12件・計約765万円あったという。国に全額を返還する。処分対象になったのは代表研究者5人で、中でも他の研究者から引き継いだ預け金を自分の研究費として使っていた研究者1人については「悪質」と判断し、諭旨退職処分とした。
 さらに、物品の納入が翌年度にずれ込んだのに年度内に先払いしていた不適正処理などが4件・約317万円あったが、同大は「私的流用はなかった」として、国への返還は行わない。
 会計検査院が09年11月、同大の不正な会計処理を指摘。同大は学内に調査委員会を設置して調べ、今年3月18日付で処分した。宇田川信之副学長は「深く反省している。教職員の意識向上と啓発に努めたい」と話した。【大平明日香】

4月8日朝刊

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