意識不明8カ月…中2男子重体の暴行事件 入学直後からいじめ

意識不明8カ月…中2男子重体の暴行事件 入学直後からいじめ
産経新聞 2012年9月14日(金)10時29分配信

 埼玉県川越市で今年1月、市立中学校2年だった男子生徒(15)が同級生の少年3人に暴行され重体となる事件があり、男子生徒が入学直後から、少年らにいじめを受けていたことが13日、市教育委員会への取材で分かった。男子生徒は現在も意識が戻らず、寝たきりの状態という。

 市教委によると、男子生徒は昨年4〜12月に計8回、授業中に少年らとけんかするなどトラブルになっていた。男子生徒は4月から5月にかけ、腹痛を訴えて欠席。担任教諭らはいじめについて男子生徒に確認したが「大丈夫」と説明したため、双方への口頭注意にとどめていたという。

 男子生徒は今年1月5日、少年3人から学校近くの公園に呼び出され、全身を殴られたり、蹴られたりするなどの暴行を受けた。3人は傷害容疑で県警に逮捕され、2月に少年院へ収容された。3人は県警の調べに「態度にむかついた」などと供述。1対1の「タイマン」と称して男子生徒を取り囲み、順に暴行した疑いがあるという。

 事件直後、学校は同学年の全生徒にアンケートを実施。男子生徒が池に投げ入れたボールを取るよう強要され、池に入る姿を撮影されていたほか、賭け事に応じるよう求められるなど、逮捕された少年3人を含む生徒9人から、いじめを受けていたことが判明した。

 市教委の新井孝次教育長は13日記者会見し「いじめという認識があれば、対応や対策がとれた。重大な事件になってしまい、本当に申し訳ない」と謝罪した。

 ■意識不明8カ月 母「目覚めて…」

 意識不明の重体になっている男子生徒の母親が13日、自宅前で報道陣の取材に応じ、「息子が目覚めさえしてくれればいい」と悲痛な胸の内を吐露した。

 男子生徒は野球部に所属。男子生徒から母親にいじめの相談はなかったという。「私から(何が起きているのか)聞いてしまうと、部活を辞めたり、転校したりする方向に話が進んでしまうんじゃないかと思っていた。野球が大好きで、部活に行きたがっていた」と振り返る。

 母親の代理人弁護士によると、男子生徒は事件直後を含め2回、心肺停止になった。現在は自力で呼吸ができるようになったが意識は戻っていない。

 母親は毎日、仕事を終え、病院に通っている。回復を願うばかりといい「本人から聞けないから、どうしていいのか分からないが、学校には(事実を)調べてほしい」と語った。

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