柳学園教諭起訴 学校側、ずさんな対応 兵庫

柳学園教諭起訴 学校側、ずさんな対応 兵庫
産経新聞 2012年9月14日(金)7時55分配信

 ■生徒、保護者 「隠している」不信感

 知人の少女の体を触ったなどとして強制わいせつ容疑でボート部監督の教諭が逮捕、起訴されていたことが発覚した洲本市の柳学園高は13日、全校集会を開き、吉田任利校長が生徒たちに謝罪した。教諭は8月下旬以降、欠勤を続けていたが、同校は生徒や保護者に一切説明していなかった。加えて「本人と連絡が取れなかった」として長期欠勤の理由を把握さえしておらず、ずさんな対応に批判の声があがっている。

 逮捕、起訴されたのは大江浩司被告(51)。起訴状などによると、今年6月16日夜、同校ボート部が第67回国体の県予選に出場するため、滞在していた加古川市内で犯行に及んだとされる。

 同校によると、大江被告が逮捕された8月21日、本人から「都合で当面休みます」と電話があり、翌日、大江被告の家族が学校を訪れ、「ご迷惑をおかけします」と謝罪があったが、詳しい事情は聴かなかったという。新学期開始後は、大江被告が務めていた3年生のクラス担任には、別の教諭を代理として充てていた。

 この間、長引く欠勤を不審に思った保護者会が同校に再三の説明を求めたが、「学内の他のトラブルの対応に追われており、そっとしておいてほしい」と対応せず、「何かを隠しているとしか思えなかった」(保護者会の男性)と保護者や生徒の間で不信感が高まっていたという。

 同校はこの日、「今月12日に報道機関からの問い合わせで事件を初めて知った」と強調し、学校法人「柳学園」の山口雄治・専務理事は「警察から連絡もなく、生徒や保護者に説明しようがなかった」と釈明。県教育課にも事態を連絡していなかった。

 同課は「私立学校の教員の指揮、監督は学校側の判断なので、直ちに指導する立場にない」としながらも、「正常な授業が続けられていたのか、事実関係を報告してもらう」としている。

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