いじめ:認知1266件 重大事案のおそれ2件−−県教委調査 /三重
毎日新聞 2012年10月5日(金)11時55分配信
県教委は4日、公立の小中高校、特別支援学校を対象に行った、いじめ問題の実態と学校の取り組み状況の調査結果をまとめた。今年度のいじめ認知件数は1266件で、文部科学省が発表した11年度の「問題行動に関する調査」の245件から大幅に増加した。
調査は9月上旬に実施。小学校391校▽中学校166校▽高校68校▽特別支援学校16校の計19万3564人が対象。今年度のいじめ認知件数と様態を調べた。
認知件数は小学校741件▽中学校409件▽高校110件▽特別支援学校6件。うち公立中2校で「重大な事案に至るおそれがある」事案2件の報告があった。「ひどくぶたれたり、たたかれたり、蹴られたりする」「嫌なこと、恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする」という内容だった。
最も多かったいじめの様態は「冷やかし、からかい、悪口や脅し文句」で915件。次いで「軽くぶたれたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」(336件)、「仲間外れ、集団で無視される」(300件)だった。
認知件数が大幅に増えたことを受け、県教委は「社会全体でいじめに対する意識が高まっている。今回の調査の際も全校集会で校長先生が問題について説明するなどした。冷やかされたり、からかわれたりする例が最多だったのは、これまでいじめではないと自分に言い聞かせていたり、いじめ被害を言い出せなかった子どもが、名乗り出た結果だと思う」と分析している。【大野友嘉子】
〔三重版〕
10月5日朝刊