よい子はまねをしないように・・・園児の前で教諭ら殴り合い、幼稚園同士の広場の場所取りで

よい子はまねをしないように・・・園児の前で教諭ら殴り合い、幼稚園同士の広場の場所取りで
サーチナ 2014年6月4日 17時51分配信

 幼稚園や保育園に通っていた時分を振り返ってみよう。先生はあこがれと尊敬の対象だった。小学校、中学校と進むにつれ、教師の人間としての欠点にも気づく場合があるが、幼児期は違う。ちょうど両親に対するのと同じように、とにかく全面的に先生を尊敬して頼る。ところが安徽省合肥市では市内の広場で、「中国の子どもの日」に行事の「場所問題」で幼稚園2カ所が対立。教諭らが園児ら目の前で殴り合いを演じた。中国新聞社が報じた。

 中国では児童節(子どもの日)を6月1日と定めている。安徽省合肥市では、巴黎春天幼稚園と新站区康城幼稚園が5月30日、市内の同じ広場で舞台を設け、園児らが保護者らに「この日のために練習を積み重ねてきた演目」を披露する予定だった。

 巴黎春天幼稚園では教諭5人が園児を引率して午前7時ごろに現場に到着。すると、康城幼稚園がすでに舞台を設営し終えていた。巴黎春天幼稚園の活動は午後からだったが、舞台の設営には2時間程度かかる。リハーサルも必要だ。康城幼稚園の演目は午前8時半に始まり、2時間の予定だった。

 巴黎春天幼稚園にとっては、場所を午前10時半まで使えないのでは、時間が足りない。双方の教諭らが協議を始めた。一方で、康城幼稚園側は設営した舞台の上で、演目を始めた。

 最初の演目が終了した時、突然、停電した。舞台は続けられなくなった。康城幼稚園の一部教諭が激怒した。双方の争いになった。巴黎春天幼稚園の女性教諭によると、背中をいきなり後ろからけられ、地面に倒れた。双方の幼稚園教諭が入り乱れての、殴るけるの騒ぎになった。倒されて髪をつかんで引きずりまわされ、意識を失った女性教諭もいる。

 現場にいた康城幼稚園の園長は「彼らは、こちらの出し物をずっと妨害していた。おまけに、電源まで落とした」と憤慨した。ただし「どちらが先に手を出したのか」との問いに対しては「よく分からない」と言葉を濁した。巴黎春天幼稚園の園長は「こちら側で、電源を落とした人はいません」と述べた。

 広場の管理関係者は「どうして停電したのか、確実なことは分かりません。配電室でブレーカーが落ちたようですね」と述べた。

 広場には、「わが子の晴れ姿」を見ようと、保護者もつめかけていた。保護者のひとりは「子どもの演技が見られるはずだったのですが……。先生が、子供の前で乱闘する姿を見せるとは、思いませんでしたよ」と語った。

 問題の発端は、場所の予約を巡る混乱があったとみられている。康城幼稚園の活動は現地の住民委員会の主催で、広場の管理者に午前中の使用を予約した。その後、巴黎春天幼稚園が午前9時から午後3時までの使用を予約して認められた。その後、住民委員会から「予約した幼稚園の活動だが、午前から使いたい」との連絡があった。「康城幼稚園の活動」ときちんと言わなかったこともあり、広場の管理側も、重複して許可を出したと気づかなかったという。

 「先生方による乱闘」という派手な“パフォーマンス”が発生し、園児による催しはすべて中止となった。責任者の処罰を視野に、警察が同件を調べはじめた。(編集担当:如月隼人)

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