「土曜つらい」学校でもこぼす…脅迫の教諭

「土曜つらい」学校でもこぼす…脅迫の教諭
読売新聞 2014年08月20日 07時53分

 千葉県野田市が今年度から導入した土曜授業を巡る脅迫事件。

 県内唯一の取り組みで、市が浸透を図ろうとしていた中で教諭が逮捕され、関係者に困惑が広がった。

 市教委によると、送られた脅迫文には、「今すぐ土曜授業をやめろ」「無理やり土曜日に出勤させられて大変だ」「体の調子は最高に悪い。寝込んでしまう。病死してしまう」などの記述があったという。

 脅迫容疑で逮捕された同市立七光台小学校教諭、藪崎正己容疑者(49)は、同小によると、教務主任で勤続25年目。土曜授業では、学年計画の集約や地域ボランティアの管理を担当し、「土曜日がつらい」とこぼすこともあったという。若手教員の指導にも熱心だったといい、同校の小松崎明教頭は「一人で抱え込んでしまったのかも」と語った。

 市教委によると、土曜授業導入後に行った教職員と保護者らへのアンケート調査では、「学力向上に役立つ」と肯定的な意見は、教職員が4割、保護者が8割だという。教職員の中には、少数だが、「疲労感がたまっている」との意見もあったという。

 市教委は、土曜出勤の振り替え休日を夏休み中に取りやすくするなどしていたが、市教委学校教育部の染谷篤部長は「現場の教員と聞き驚いている。教員がやりがいを持てる土曜授業にしなくては」と話した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする