<教職員の体罰>12年最多の長崎、「根絶」いまだ遠く

<教職員の体罰>12年最多の長崎、「根絶」いまだ遠く
毎日新聞 2014年10月24日 18時24分配信

 長崎県内の公立小中高校で4〜9月、教職員による児童・生徒への体罰が計20件あったことが県教委への取材で分かった。昨年度の同時期より20件減少したものの、文部科学省調査で2012年度の公立小中高校教職員の体罰が452件と全国最多だった長崎県で、県教委が掲げる「根絶」には、いまだ遠い状況が浮き彫りになった。【樋口岳大】

 県教委は加害教職員を懲戒処分にした場合にのみ公表する基準を設けており、今回の20件はいずれも校長による指導などにとどまっていたため、事案の発生自体を公表していなかった。毎日新聞は県教委に体罰事案の報告書の公開を請求し、学校名や被害児童・生徒名、加害教職員名などを黒塗りにして公開された。

 20件の内訳は小学校9件、中学校8件、高校3件。児童・生徒が負傷した事案は3件だった。

 このうち4月には、小学校の授業中にふざけていた男子児童の胸を男性教諭が押し、児童の頭が教室の窓ガラスにぶつかり、ガラスの破片で頭頂部が6センチ程度切れた事案があった。また、中学では、7月に男子生徒の授業中の態度に激怒した男性教諭が平手で生徒の頬を押し、生徒の鼓膜が損傷した。別の中学では5月、体育大会の準備でしゃがんで私語をしていた男子生徒の腰を後ろから男性教諭が足の裏で蹴り、立ち上がった生徒の頬を平手打ちし、生徒は口の中を切って出血した。

 この他、高校では7月、授業中に男性教諭が男子生徒の態度を注意した際に、頬を平手で1回たたき、肩と背中を数回小突いたうえ、腹部を拳で1回たたくなどの事案があった。

 県教委は「体罰根絶に向け研修などに取り組んできたが、こうした事態が起こっているのは残念。引き続き教職員の指導を続ける」としている。

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