高い死亡率、遺族衝撃…「群大病院は調査を」
読売新聞 2015年1月16日 9時2分配信
患者の死亡が相次いだ群馬大学病院(前橋市)の問題を受け、日本外科学会などが初めて行った腹腔鏡(ふくくうきょう)手術の全例調査。その結果によると、保険適用外の肝臓手術の死亡率は2%台と、群馬大病院の死亡率の高さが際立つ形となった。
「今回の調査結果を見て群馬大病院が高い低いというのは控えたい。ただ、一般の方が高いと思うならば、そういう感じ方もあると思う」。同学会理事長の國土(こくど)典宏・東大肝胆膵(すい)外科教授は、慎重に言葉を選びながらそう述べた。
群馬大病院の第二外科による肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者は2010〜14年、保険適用外に絞ると58人で、うち8人が死亡した。保険適用外手術の死亡率は13・79%に上る。
今回、発表された2・27%という死亡率は全国平均で、個別に見れば群馬大病院のように死亡率の高い病院がある可能性もある。対策として学会側は収集したデータを基に、病院が各自の手術成績と全国平均を比較できるシステムを拡充するという。ただ、患者にどう情報提供するかは病院側の判断次第だ。
群馬大病院で死亡した患者の遺族は、今回の調査結果に衝撃を受けた。
「平均がその数字だということは、群馬大病院は、すごく高いんですね」
群馬県内の女性は、そう言って絶句した。女性の母親は肝臓の腹腔鏡手術を受け、死亡した。母は「手術は受けたくない」と訴えていた。女性は「亡くなってしまった人の命は返ってこないけれど、今後、悲しむ人が一人でも少なくなるように、群馬大学病院はしっかり調査をしてほしい」と語った。