山口大不正経理 元教授に1億4370万円賠償命令
読売新聞 2015年03月12日
山口大(山口市)の研究費不正経理問題を巡り、山口大が、詐欺罪で懲役2年6月の実刑判決が確定した同大学院の田口常正・元教授(68)に対し、架空の物品発注による損害や弁護士費用計約1億4370万円の賠償を求めた訴訟の判決が11日、山口地裁であった。桑原直子裁判長は元教授に全額の支払いを命じた。
判決によると、元教授は2004〜09年、広島市の商社の担当者に指示し、実験用発光ダイオード(LED)を購入したように偽装するなどし、大学に約1億3070万円の損害を与えた。刑事裁判は、不正期間を06〜09年、被害額7054万円と認定したが、今回の民事裁判は、期間を約1年4か月遡って認定し、被害額が増えた。