広東省の中学校で生徒に薬物配布、体育の成績を上げるため―香港メディア
FOCUS-ASIA.COM 2015年4月22日(水)11時30分配信
広東省仏山市内の中学校で生徒の体育の成績を上げるため、全員に興奮剤に似た薬物を配布していたことが分かった。21日付で香港メディア・東網が伝えた。
生徒に配られていたのはアデノシン三リン酸(ATP)という薬物で、18日に行われた中学校の体育の卒業試験を控え、教師が「副作用はない」などと説明し、生徒1人当たり2粒ずつ配っていた。
3年生の保護者によると、1000メートル走の前に教師が「持久力がつく」と言って生徒に配り、服用した生徒が極度の興奮状態となった。男子生徒の1人は「先生に勧められて、友人とATPを1箱買いに行った。200メートル走で1秒もタイムが縮まった」、別の女子生徒も「以前、ATPを服用した生徒が、意識を失って病院に搬送されたことがあった」と証言している。
中学校側はこの事実を認めたが、「教師が個人的にATPを買って、必要な生徒に配っていたが、強制ではなかった。学校側としてはチョコレートやドリンク剤、ブドウ糖を含んだ飲料水を飲んで、体力増強を図るよう指導していたが、今年になってATPを飲ませる教師が現れた。だが、ATPは禁止薬物ではない」と釈明した。
仏山市中医院臨床薬学室の梁智明主任は「ATPは筋萎縮や心筋症などの治療薬で、たまに服用しても体育の成績が上がるわけではない。少量の服用であれば明らかな副作用はないが、ATPは処方薬だ」と指摘している。だが、実際には仏山市内の薬局で1箱当たり1.5元という手軽な値段で誰でも買えるという。
(編集翻訳 小豆沢紀子)