岡山県教委、3教職員を懲戒免職 生徒へのわいせつ行為で処分

岡山県教委、3教職員を懲戒免職 生徒へのわいせつ行為で処分
山陽新聞デジタル 2016年2月19日(金)23時10分配信

 岡山県教委は19日、女子中高生にわいせつ行為をしたとして男性教職員3人を懲戒免職とするなど不祥事4件に関する処分(同日付)を発表した。県内の教育関係者による不祥事は昨年8、9月に6件が続発した後、今年に入っても5件が発覚。教育の信頼を揺るがす異常事態が続いている。

 懲戒免職となったのは、いずれも20代男性の県北の中学講師、県南の県立高講師、県北の県立高実習助手。

 県教委によると、県北の中学講師は昨年3〜6月に複数回、勤務する中学の女子生徒にわいせつな行為をしたとされる。1月20日に県青少年健全育成条例違反(淫行)容疑で逮捕された。

 県南の県立高講師は以前に勤務していた高校の女子生徒に昨年10〜11月、車の中などで複数回のわいせつ行為▽県北の県立高実習助手は勤務校の女子生徒に昨年11月からホテルなどで複数回のわいせつ行為―を行ったことを認めているという。各校の校長3人は監督責任で戒告とした。

 会見で竹井千庫教育長は給与の10分の1、1カ月を自主返納することを表明。「従来とは違う対策で不祥事を無くし、教育活動を高めていくことが私の責任の取り方」と述べ、辞任は否定した。県教委は23日までに、外部の専門家を活用する抜本的な対策案をまとめる方針だ。

 相次ぐ不祥事について、岡山大大学院の黒崎東洋郎教授(教師教育)は「人を育てることへの使命感や自覚が足りない。教職員同士の学び合い、高め合いができていないことが背景にある」と指摘。教職員のカウンセリングを行っている元高校教諭の森口章さんは「トップダウンの対策では学校現場の萎縮を招く。教職員からのボトムアップ型で再発防止策を考えるべき」としている。

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