現金渡した会社に採択が変更されていた 秋田・横手市の中学教科書 県教委「影響ない」
産経新聞 2016年3月15日(火)16時7分配信
教科書会社が検定中の教科書(白表紙本)を教員らに見せて意見を聞き、謝礼を渡していた問題で、秋田県横手採択地区(横手市)の教科書調査委員を務めていた市立中教諭が光村図書出版(東京)から謝礼を受け取った後に、採択教科書が同社に変更されていたことが15日、分かった。
県教委が同日の県議会教育公安委員会に提出した資料で明らかになった。県教委によると、この教諭は平成22年度、東京都内で行われた光村図書出版の会合に出席し、書写の白表紙本を見せられ、謝礼として2万円、交通費として5000円と往復の航空券を受け取った。
横手市立中では書写教科書として東京書籍を使っていたが、23年夏に行われた24〜27年度使用教科書の採択で光村図書出版に変更された。謝礼を受け取った教諭は採択手続きのために教科書を比較し、報告書を作成する調査委員だった。
教育公安委で県教委の佐藤昭洋義務教育課長は「教育委員は報告書だけで採択を決めたわけではない。採択結果に影響はなかった」と答弁した。