<教諭>障害理由に違法な業務命令 学校側に賠償命じる

<教諭>障害理由に違法な業務命令 学校側に賠償命じる
毎日新聞 2016年5月27日(金)11時49分配信

 男性教諭が障害を理由に違法な業務命令を出され、教壇に立てなかったなどとして、学校法人須磨学園(神戸市須磨区)や理事長らに損害賠償など約630万円を求めた訴訟の判決が26日、神戸地裁であった。倉地康弘裁判長は「自主退職に追い込む不当な退職勧奨だった」と原告の訴えを一部認め、被告側に計約180万円の支払いを命じた。教諭が受けたとする差別発言は認定しなかった。

 判決によると、原告の後藤芳春さん(62)は1979年に須磨学園に採用され、高校で社会の授業を担当。先天性弱視で教科書を暗記するなどして授業していたが、2011年3月に学校から「入試の問題に関する教材研究のみをせよ」と図書室での勤務などを命令された。

 業務命令について判決は「必要性は認められず、一連の退職勧奨は嫌がらせともいえる」と違法性を認めた。一方、後藤さんが主張していた理事長らによる差別的な発言については「障害者に対する侮辱、虐待とまではいえない」などと認めなかった。

 会見した原告側弁護団は4月施行の改正障害者雇用促進法に触れ、「視覚障害者でも一人の労働者として人格を尊重されなければならないとした判断」と判決を評価した。須磨学園は「内容を十分検討できていないのでコメントは差し控える」としている。【井上卓也】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする