大学病院のパワハラ訴訟 三重大に110万円賠償命令 原告の主張一部認める

大学病院のパワハラ訴訟 三重大に110万円賠償命令 原告の主張一部認める
伊勢新聞 2018/1/30(火) 11:00配信

 上司から退職勧奨や職員録からの抹消指示を受けるなどのパワハラ行為があったとして、三重大病院(三重県津市栗真町屋町)の臨床麻酔部に勤務する男性助教(41)が、同大に2200万円の損害賠償を求めた民事訴訟の判決で、津地裁(岡田治裁判長)は29日、男性側の主張を一部認め、同大に110万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 判決によると、男性助教は平成23年12月、新病院開院に併せて導入予定の自動麻酔記録装置に関する研修を、「上司をはじめ筑波大学出身の医師のみで組織運営されていることに対する抗議と問題提起」を理由に欠席した。

 上司である担当教授と講師は、研修欠席を理由に男性助教の手術場への出入り禁止や退職願一式の送付、2度にわたる職員録への登録抹消などを実施。こうした行為はパワハラに当たり、病院側も適切な対応をしなかったとして、病院を管理する大学を訴えていた。

 岡田裁判長は判決理由で、「指示違反があり、出入り禁止や退職勧奨などの行為は違法ではないが、研修を受講させる措置や懲戒処分をしないまま、退職を選ばざるを得ない状況に陥らせた点でパワハラとして不法行為を構成する」とパワハラ行為を認定。

 一方、病院側の対応に違法性は認められず、「約5年10カ月にわたり臨床研究を中断せざるを得ず、医師として技量向上を図ることが困難になったと評価できるが身体的、経済的不利益は生じていない」とした。

 男性助教側の代理人は取材に、「一部認められたことは評価したい。それ以外は控訴を含めて今後対応を検討したい」と述べた。

 同大企画総務部の担当者は「判決文を見ていないので現時点ではコメントできない」とした。

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