学校で熱中症 相次ぐのはなぜ? 酷暑で終業式に変化も

学校で熱中症 相次ぐのはなぜ? 酷暑で終業式に変化も
Fuji News Network 2018/7/21(土) 1:19配信

愛知・名古屋などで高校生らが救急搬送。
教育現場での熱中症は、なぜなくならないのか。

京都市では、「ものすごくキツイですね」、「めっちゃ暑いです」などといった声が聞かれた。

京都市では1週間連続で最高気温が38度以上を記録するなど、連日猛烈な暑さが続く日本列島。

和歌山・紀の川市の高校では、終業式の途中で3人が体調不良を訴え、うち女子生徒1人は意識不明の状態で救急搬送された。

最高気温36.7度となった広島市では、グラウンドで体育祭をしていた高校生が、相次いで熱中症で搬送された。

搬送された21人は、いずれも軽傷だという。

学校では、体育祭の開始時間を例年より早い午前7時にし、休憩をこまめにとって水を飲ませるなど、暑さ対策を講じていたという。

クラーク記念国際高等学校広島キャンパス・山下幸宏キャンパス長は「前々から決めてあって、生徒たちが計画してきたものなので。フルタイムでやるのは時期的にも難しいので、きょうは弁当抜きで(前倒しして)体育祭をした」、「わたしの判断が、子どもたちに申し訳なかったなと思っております」と話した。

学校で相次ぐ熱中症被害について、専門家に聞いた。

名古屋大学・内田 良准教授は「年間の行事というのは、毎年同じようなタイミングでやっている。それを動かすというのは、とても難しいわけです。でも、これだけの子どもの熱中症が起きているので、ここは思い切って、年間行事、年間の計画そのものを見直すことが必要」と話した。

猛暑が続き、熱中症への警戒が高まる中、エアコンがない体育館での終業式を控えるなど、学校での対応を見直す動きが少しずつ出てきている。

東京都内の小学校でも…

赤塚小学校・宮沢真仁校長は「ちょっと、みんなの顔が見られなくて残念ですけど、暑さが厳しいので、(校内)放送で終業式をすることにしました」と話した。

毎年体育館で行っていた終業式を、急きょ校内放送を使った教室での実施に切り替えた。

宮沢校長は「今週になってから、残念な事故や悲惨な事故もあったので、(今週の)水曜日の時点で、金曜日の終業式は体育館はやめようと。やっぱり(全校生徒)600人を超えて集まるとかなり暑くなってしまいますので」と話した。

本来終業式を行うはずだった体育館は、窓を閉めた状態で31.9度を示していた。

こうした学校の動きに、名古屋大学・内田准教授は「毎年やっているから、ことしも同じように体育館で終業式ではなくて、ちゃんと子どもの健康面に配慮して、こんなふうに柔軟に対応してほしいと思います」と話した。

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