神戸市教委の職員団体も「権限乱用」 組合活動に給与支給問題で中間報告

神戸市教委の職員団体も「権限乱用」 組合活動に給与支給問題で中間報告
神戸新聞NEXT 2019/1/31(木) 21:49配信

 神戸市の「ヤミ専従」問題で、市教育委員会と交通局、水道局の各職員が構成する労働組合の実態を調査している第三者委員会(鈴木尉久委員長)が31日、中間報告をした。現時点でそれぞれヤミ専従は確認されていないとしているが、市教委がずさんな手続きを放置、黙認してきたとみられることを「権限乱用」などと指摘した。

 第三者委は弁護士5人で構成。調査によると、「市立高校教職員組合」の役員は、市との交渉に出席するとして職務専念義務免除の申請をしていたが、実態は組合の会合開催が主目的で交渉の実績は乏しい上、人事当局もそれを把握していたとみられる。申請を受けた免除手続きが適正であったかについて、人事側が目的や必要性の審査を一切していないことに対し「権限乱用と同然」と批判した。

 また、市立高専では1998年度から16年間にわたり、組合幹部の職員は授業数を減らし、代替措置として臨時講師を配置し、穴埋めしていたことも判明した。

 市教委の調査が先行しているが、交通局、水道局も含め3月末をめどに最終報告をまとめる予定。(上杉順子)

シェアする

フォローする