<公務員不祥事>再発防止策、機能せず 襟正し、信頼回復を 【回顧2018取材メモから】
千葉日報オンライン 2018/12/28(金) 10:50配信
4月に採用された千葉県内公立小中高校教員への初任者研修の開講式で、県教育長は厳しい表情で切り出した。「信頼が教師の大前提。使命感を持って仕事に臨んでほしい」。発言の背景にあったのは、前月に3回開いた教職員処分の記者会見の恥ずべき現状。
「不祥事続く」「再発防止実らず」。3月に限らず、今年の本紙社会面で「またか」と感じてしまうほど、公務員の処分を報じた。
この1年で懲戒免職になった教職員は8人。飲酒運転ではとらが逮捕、摘発された。男性教頭(50)が酒気帯び運転の疑いで摘発され、立場ある人物の不祥事に驚きを隠せなかった。飲酒運転が許されない中であまりに軽率な行為だった。
わいせつ事案の処分も続発した。県教委はを免職に。あろうことか、もいた。
県教委は昨年度、わいせつ事案で教員11人を懲戒処分にした。教員向け研修など再発防止に取り組む中、本年度も逮捕者を出す事態となってしまった。
今年、教諭が児童にわいせつな行為をして逮捕された事件を取材した。県警幹部は「被害者が学校に行けなくなっている」と怒気をあらわにした。信頼していた“先生”から裏切られた子どもたちの苦しみは想像を絶する。組織としてだけでなく、一人一人が子どもたちを思いやってほしい。
不正を取り締まる側の県警にも不祥事が発覚。県警は機動隊員の男性(24)を強制わいせつなどの疑いで逮捕した。女子中学生にみだらな行為をしたとして逮捕した千葉南署の男性巡査長(30)は、交通事故の証拠品を捨てていたことも判明。いずれも免職処分となっている。
「証拠化しても被疑者につながるはずがなく、煩わしい手続きを回避したかった」。同署の巡査長はそう話したという。証拠品は車両の手掛かりとなるプラスチック片。今年初めに同署管内で単独事故が起きた際、現場では寒空の下、捜査員が車両を一台一台止めて情報提供を呼び掛ける姿を目にした。たった数人の不祥事で、こうした地道な活動が無に帰すことすらある。
公務員の不祥事の記者会見では謝罪の言葉とセットで「信頼回復に努める」と発せられる。だが、一度失った信頼はそう簡単に回復できない。新しい年は、県民の期待に応える教職員、警察・消防職員らの活躍で紙面を埋め尽くしたい。
(年齢、肩書は処分当時)
(社会部・町香菜美)