大産大が保険料過小納付 10億円超か
産経新聞 2019/8/23(金) 20:54配信
大阪桐蔭高校などを経営する「学校法人大阪産業大学」(大阪府大東市)は23日、日本私立学校振興・共済事業団(私学事業団)へ納付が義務づけられている社会保険料の掛け金を過少に算定していたと発表した。過少納付額は累積で10億円を超える可能性があるという。教職員らの年金受給額が減るなどの影響がある。
同法人によると、掛け金は私学事業団が行う共済事業の費用に充てるため、事業団へ納付。金額は加入している各教職員の標準報酬月額をもとに算出されるが、同法人は算出の根拠となる給与から本来含めるべき通勤手当や時間外手当などを除外していた。
今年4月の給与システム変更で発覚。平成15年以降、担当者が算定の誤りを管理職に報告していたが、是正されなかったという。過少納付額は記録が残る平成2年以降で10億円以上とみられ、同法人が共済に加入した昭和29年から続いていた可能性があるという。
この影響で、同法人に所属する平均的な大学教員で約1万円、事務職員で約8万3千円、年間の年金受給額が少なくなるとみられる。法人は近く調査委員会を設置し、過去2年間の過少分計1億1800万円を事業団に納付する方針。