「これ、つけよか」女生徒を首輪で監禁 奈良・62歳の塾講師の「23時呼び出し」
文春オンライン 2020/2/1(土) 17:00配信
「これ、つけよか」
初老の男は少女の頸に犬用の首輪を嵌め、さらに「これもつけよか」と両足首を束ねるように別の首輪で固定。2つの首輪は立ち上がれないような長さにリードで繋がれ、椅子に座らされた少女は約3時間、個人指導を受け続けた――。
日曜の昼下がり、学習塾の講師と生徒、2人きりの教室内で起きた監禁事件。塾経営者の伊藤耕司容疑者(62)が逮捕監禁の疑いで逮捕された。
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「彼がこういう事件を起こすのは時間の問題やった」
現場は奈良市藤ノ木台の学習塾「平成進学会」。監禁は昨年11月17日、午後1時から午後4時20分ごろまでの間に行われた。
「被害者の10代少女が帰宅後、母親に『今日、こんなことがあって』と話すと、母親が『とんでもない!』と驚き、警察に駆け込んだ。少女は数年間、この塾に通っており、今回の首輪の拘束を『内心嫌だったが言い出せなかった』と話しています」(県警担当記者)
容疑が固まった1月7日に逮捕。捜査関係者によれば、「少女に怪我やアザはなかった。伊藤には動機や性的嗜好について聴取している。なお、伊藤は犬を飼っていなかった」。
同塾には小学生から高校生までの生徒が約20人通っているが、保護者からはさまざまな声が漏れる。
「子どもが来月、高校受験なのに……動揺している」
「(伊藤は)素晴らしい先生ですよ。感謝しかない」
だが一方で、伊藤の元同僚講師は、「彼がこういう事件を起こすのは時間の問題やった」と語る。
伊藤は2009年、前に勤務していた塾から独立して経営者となり、主に国語と英語を担当。妻子持ちで、弟も同塾で講師をしている。
塾周辺の住民は「メガネとアゴヒゲが印象的。いつもこざっぱりとして、愛想のいい人」という一方、元教え子はこう振り返る。
「高圧的で、授業態度も冷徹でした。両手の指10本すべてが深爪で、指先の3割ぐらい肉になっていたのが記憶に残っている。友達と『そんなに切ったらめっちゃ血が出るやろ』って」
好きな子は猫かわいがり、タイプが合わない子には厳しく
大学卒業後から塾講師一筋だった伊藤は、大阪の塾を経て、奈良市内の系列校に再就職している。同塾関係者が素顔を明かす。
「大阪では塾長をしていたが、給与が高すぎてクビになり、『仕事がない』というので奈良で受け入れられた。性格はキレやすいところがあり、生徒に『何でこれが分からないんや』『何で大人しくせえへんのや』と怒鳴って、手が出ることもあった。好きな子は猫かわいがりするが、タイプが合わない子にはかなり厳しく接する。指導の一環で、生徒の父親を夜の23時に呼び出して面談したことがあり、『なんでこんな時間に呼び出すんや!』とトラブルになりました」
自身の塾を独立開業した際にも一騒動あった。
「『離れた場所で新しく塾を開く』というので周囲も応援していたが、気付いたら近所に開業していた。塾のコピー機で作ったチラシを保護者に配り、『グループの分校なのでこちらに来てください』とウソをついて、150、60人いた生徒のうち約半分をゴソッと引き抜かれました」(同前)
最初に開業した塾の近隣住民によれば、
「テナントの壁を壊して数店舗分を借り、母親の日舞と父親の絵画の教室も開いていた。でも2年もすると生徒が半分くらいに減り、やがて退去することに。その際、『金がないから』と押し通し、壁を原状回復せず出て行った。大家さんは『契約があってないようなもんや……』と弱っていた」
伊藤は取調べに「すべて私がしたこと。間違いない」と容疑を認めている。まずは心に深い傷が残された少女に謝罪すべきだろう。