停職取り消し4月判決、最高裁 教諭のいじめ隠し
共同通信 2020/3/19(木) 14:58配信
兵庫県姫路市立中の柔道部であったいじめを隠すよう指示したとして、停職6カ月の懲戒処分を受けた元教諭の男性が処分取り消しなどを県に求めた訴訟の上告審弁論が19日、最高裁第1小法廷(木沢克之裁判長)であり、結審した。判決は4月27日。
最高裁は通常、二審の結論を変更する際に弁論を開く。「停職は重過ぎる」として処分を取り消した二審大阪高裁判決が見直される可能性がある。
弁論で、上告した県側は「二審判決は行為の悪質性の評価を誤っている」と主張。元教諭側は「(いじめ隠しの)指示は一時的な判断の誤りだった。懲戒免職の次に重い停職6カ月は異常だ」と上告棄却を求めた。
兵庫県・姫路市立中学校の男性教諭が、部活動中にいじめでケガをした生徒について、「階段から落ちたことにしろ」と指示し、いじめを隠蔽しようとしていたことがわかりました。
兵庫県教育委員会によりますと、去年7月、姫路市立の中学校で運動部の男子部員2人が、練習中に1年の男子生徒にひざ蹴りなどの暴行を加え、胸の骨を折るなどの重傷を負わせました。
男子生徒が病院に搬送される際に顧問の男性教諭(58)が「階段から転んだことにしておけ」と、副顧問に嘘の説明をするよう指示をしたということです。
またこれを知った学校長は、男性教諭に暴行を加えた男子部員の大会出場停止を命じたものの従わなかったということです。
教育委員会の調べに対し男性教諭は「警察に通報され問題が大きくなると思った。隠す意図はなかった」と話しているということです。
いじめで虚偽の説明指示など、3教諭処分 兵庫県教委
神戸新聞NEXT 2016/2/23 23:27
兵庫県教育委員会は23日、部活内でいじめを受けた生徒を病院に連れて行く際、同僚教諭に虚偽の説明をするよう指示するなどしたとして顧問をしている姫路市立中学校の男性教諭(58)を停職6カ月にするなど3件の懲戒処分を発表した。
県教委によると、昨年7月、1年生部員が上級生に蹴られて胸を骨折。男性教諭は暴行を伴ったいじめだと把握しながら、受診に付き添った副顧問に対し「階段で転んだことにしておけ」と指示した。
さらに、部内ではほかの2生徒への暴力も発覚し、関係した3年の生徒を近畿中学総体に出場させないよう校長が命じたが、教諭は従わなかったという。
県教委は「いじめの対応、職務命令違反という点で大きな問題がある」と重い処分を決めた理由を説明。指導監督が不十分だったとして同中校長を訓告処分とした。
また、2014年6月〜15年11月に高砂市内でゲーム機を使った賭博をした同市立中学校の男性教諭(51)を減給10分の1(1カ月)▽昨年5月、車を運転中、転倒した大型二輪と接触し重傷を負わせた明石市立小学校の女性教諭(36)を戒告処分とした。(中川 恵)