いじめ受けた高校生の転落死で大阪府が和解へ 謝罪し150万円支払い
毎日新聞2/18(木) 16:18配信
大阪府立高2年の男子生徒(当時17歳)が2016年、学校近くのマンションから転落死し、同級生からいじめを受けていたことが判明した問題で、府は18日、遺族が府に損害賠償を求めた訴訟で和解する方針を明らかにした。調査開始の遅れなどを謝罪し、150万円を支払う内容。関連議案を25日開会の府議会に提出する。
府教委などによると、生徒は16年秋、学校近くのマンションから転落死。遺族の求めで府教委が設置した第三者委員会は、生徒が1年生だった15年7月以降1年以上にわたり、複数の同級生から仲間外れや暴力など12件のいじめがあったと認定した。さらに、1年時にいじめが深刻化していた可能性が高く、生徒も教員に相談していたのにいじめ対策委員会が開催されなかったことなどを「重大な問題点」と指摘し、高校の対応を批判した。府教委は「転落死との因果関係は分からない」とした。
遺族は20年3月、高校の対応に遅れがあったなどとして約990万円の賠償を求め大阪地裁堺支部に提訴。堺支部が11月に和解を勧告していた。【野口由紀】