第三者委員会の結論は「いじめがあった」…凍死した女子生徒が通っていた中学校、市教委に聞く 旭川市 

第三者委員会の結論は「いじめがあった」…凍死した女子生徒が通っていた中学校、市教委に聞く 旭川市 
HBCニュース 2022/3/28(月) 22:49配信

 「いじめがあった」と結論づけられました。

 旭川市役所にほど近い「子ども総合相談センター」です。
 27日夕方、いじめの有無を調査していた「第三者委員会」「廣瀬爽彩さんの母親と遺族側弁護士」など、12人が顔を揃えました。

 第三者委員会委員長コメント
 「御遺族側から調査の意向が示されていた事案などについて、アンケート調査、教職員、児童生徒、その他関係者からの聴き取りなどにより、事実関係の調査を行った結果として、いじめとして取り上げる事実、6項目の説明を行いました」

 第三者委員会は、6項目について、いじめがあったことを認めました。一連の問題をめぐり、いじめを認定したのは、初めてです。
 これまで、学校や旭川市の教育委員会は「いじめと認知するまでには至らない」と説明していました。
 調査開始から10か月。わずか「304」文字のコメントは、これまでの説明が、覆ったことを意味します。

 廣瀬爽彩さん、当時14歳。
 2019年4月、旭川市内の中学校に入学します。
 しかし、まもなく、上級生らからスマートフォンで身体を撮影し、その画像を送信することを強要されました。
 当時を語る爽彩さん本人です。

 ネット番組で状況を語る爽彩さん
 「先輩からいじめられてたんですよ。先輩にいろんなものをおごったりとか、ちょっと、変態チックなこともやらされたりとかもしたんですけど」

 その後、複数の生徒らとトラブルになり、中学校近くの川に入り、自殺未遂。

 廣瀬爽彩さんの母親
 「携帯が学校から鳴って、先生も慌てた様子で、公園横にある川に来てくださいと」「爽彩ちゃんが川に入水している」という連絡を受けて」

 しかし、中学校は、いじめの疑いすら認めませんでした。
 自殺未遂から2か月後、母親は、教頭との面談でこう言われたと証言します。

 母親
 「学校の方としては、いたずらが過ぎただけであって、いじめではないし、悪気があったわけではない…ですってことを、ずっと伝えられました。何度も」「じゃあ、何をされたら、どこまで何をされたらいじめですか?もっともっとひどいことをされなければいじめにならないんですかって聞きました。でも教頭は『いま、加害者と言われている子にも未来があるんです』と」

 爽彩さんは、旭川市内の別の中学校に転校。「心的外傷後ストレス障害」と診断されました。
 27日、旭川市教育委員会は、教育長の名前でコメントを発表しました。

 旭川市教育長のコメント
 「当時、いじめの認知には至らなかったところでありますが、今回、旭川市いじめ防止等対策委員会から、いじめとして取り上げる事実があったとの報告が御遺族側に伝えられたことについて、教育委員会として大変厳粛に受け止めております」

 28日、爽彩さんが通っていた中学校をたずねました。

 廣瀬爽彩さんが通っていた中学校校長のコメント
 「引き続き真相解明に向けた調査が継続されておりますが、その結果を待つことなく、いじめ防止対策推進法に基づく積極的ないじめの認知といじめの早期解決、未然防止の徹底に教職員が一丸となって全力で取り組んで参ります」

 旭川市・今津寛介市長
 「重大事態の認定自体に認定すること自体が遅かったと言わざるを得ない。学校側の報告をそのまま受け取ってしまった、ということが遅れを取ってしまった大きな理由のひとつ」

3月28日(月)「今日ドキッ!」午後6時台

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