《旭川14歳少女イジメ凍死から1年》「卒業番号はなかったが嬉しかった」X中学校から廣瀬爽彩さんに授与されていた卒業証書 “一人きりの卒業式”を母親が涙の告白
旭川14歳少女イジメ凍死事件 #29
「文春オンライン」特集班
2022/03/25
爽彩さんの母が時折、声を詰まらせながらも、胸中を明かした。
「爽彩が亡くなってから、月命日にはいつもX中学校の校長先生と教頭先生がお花をもって仏壇に手を合わせに来てくれていました。2月に校長先生から『来月が卒業式ですけど、爽彩ちゃんにも卒業証書をお渡ししたいです。教育委員会にも許可を取ってあります。お渡ししてもよろしいでしょうか』というお話をいただきました。学校での卒業式を終えた後、夕方頃に校長先生と教頭先生、そして当時の担任の先生が家に来てくれました。爽彩の仏壇の前で先生たちがお線香をあげたあと、前に座っていた校長先生が爽彩の遺影に向かって卒業証書を読み上げてくれました」
それは、たった一人の卒業式だった。読み上げられる校長の言葉に母親は涙が止まらなかった。