堺市中2女子いじめ自殺 母親は「調査は、受験が終わってからでいいですか?」と言われ…

堺市中2女子いじめ自殺 母親は「調査は、受験が終わってからでいいですか?」と言われ…
渋井 哲也
文春オンライン 2022/04/14

 母親が虐待だと思うほどの不信感を抱く対応とはなんだったのか――。2018年7月、トモコさんは部活動中に引き付けを起こし倒れた。母親は連絡を受け、学校へ向かった。約45分後に到着したが、口の端に泡を確認した。説明を受けている中、リンパ部を水袋で冷やしていた。4〜5人の教師はうちわで仰いでいた。

「先生が『熱中症かな?』と言っていました。救急車を呼んだかを確認すると、『呼びます?』と言い、呼ぶ気配はなかったので、自分で病院に連れて行きました。トモコはこのときから『この学校の大人は怖い』と言うようになりました。学校は、子どもを守る意識が低すぎる。トモコは、先生に見捨てられている感覚があったと思います」

 母親は市教委に電話をした。その後、市教委は、いじめ防止等対策推進法の重大事態と判断し、調査委を設置することになる。

「担当者は『すぐに立ち上げます』と言いました。ただ、『調査は、受験が終わってからでいいですか?』とも言われました。受験生にはいじめた子も入っています。なぜ気を使わないといけないのでしょうか。市教委は何を守りたいのでしょう。いじめた側を守りたいのでは、と思ったんです」

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