危険認識も「大丈夫だと思った」 沼田小実験事故の元教諭、起訴内容認める 群馬・前橋地裁初公判
上毛新聞 2023/3/28 17:00
群馬県沼田市の沼田小で昨年6月、植物の葉のでんぷんをアルコール脱色法で調べる理科の実験中にメタノールに引火して児童が負傷した事故で、業務上過失傷害の罪に問われた元同小教諭の男(62)=渋川市=の初公判が27日、前橋地裁(柴田裕美裁判官)であり、男は起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、事故当日に他の学級の授業で同じ実験をしたが、工程を飛ばしたため期待した結果が出なかったと明かした。事故の際、脱色のために葉を漬けた溶剤の量が足りなかった可能性に思い至り、一斗缶からビーカーに直接注ぎ足したと指摘した。
証拠提出された供述調書で、男はガスこんろのじか火で溶剤入りのビーカーを加熱することが危険だと認識していたが「児童にやらせないので大丈夫だと思った」とした。
検察側は事故の衝撃で一斗缶が変形し、児童の服が焼損したことや、児童の1人がやけどの苦しみに耐えかねて「事故で死ねばよかった」と口にしたことも取り上げ、被害の大きさを示した。
起訴状によると、昨年6月30日、同校理科室で実験中、注意義務を怠りメタノールをビーカーに入れてガスこんろで直接加熱。さらに一斗缶から直接注ぎ足して引火させ、燃焼状態で噴出したメタノールを6年生の児童3人に浴びせ、顔などにやけどを負わせたとされる。