学校が「重大事態」として対応せず、年内にも第三者委員会設置…神戸・中3死亡
読売新聞オンライン 2023/11/22(水) 11:32配信
いじめ被害を訴えていた神戸市北区の市立中3年の男子生徒(15)が今年10月に自殺したとみられる問題で、生徒が亡くなる直前まで年間30日以上の欠席をしていたにもかかわらず、学校がいじめ防止対策推進法の指針に基づく「重大事態」として対応していなかったことがわかった。市教委は学校の対応に問題があった可能性があるとして、年内にも第三者委員会を設け、経緯を調べる。
国の指針では、▽児童・生徒の生命や心身、財産に大きな被害が生じた▽年間30日を目安とする長期間の欠席を余儀なくされている――といった状況を「重大事態」と規定。学校は重大事態の疑いが生じた時点で、教育委員会に報告し、事実関係を調べるよう定めている。
家族によると、男子生徒は2021年の入学直後からいじめの被害を訴え、2年生の秋頃から休みがちだった。今年も6月以降はほぼ欠席しており、10月25日に仕事などで外出していた家族が、学校から「登校していない」と連絡を受け、自宅で亡くなっているのが見つかった。
神戸市教委は、男子生徒の死亡後に調べ、欠席日数が指針の基準を超える30日以上だったことを確認したという。市教委は「なぜ亡くなる前に学校が重大事態として対応しなかったのかはわからない。第三者委の調査を通じて明らかにしたい」としている。
学校は、読売新聞の取材に対し「個別事案には答えられない」としている。
母親「第三者委事実解明を」
男子生徒の母親(51)は、読売新聞の取材に応じ「いじめを訴えても何も改善されなかった。学校はもう信用できない」と思いを吐露した。
母親によると、男子生徒は中学校に入学してすぐに「同級生に無視される」などと度々訴えるようになった。家族は学校に「いじめられている」と相談していたが、2年生の秋にも「上級生から暴力を振るわれた」「同級生にデブと言われた」などと訴えていた。
学校の不登校教室に通っていた時期もあったが、3年生になると、他の生徒と一緒に授業を受けるよう促されることが増え、再び休みがちになった。亡くなる数日前は「頭痛がする」と訴え、昼間から寝込んでいた。
亡くなった日の朝、男子生徒は仕事に向かう母親を「気をつけていっといでよ」と見送り、母親が「学校は少し行くだけでもいいからね」と返すと、「はいはーい」と応じていたという。
母親は「本当は学校に行きたくなかったはずなのに、その言葉を信じてしまい後悔している。今さら何を言っても息子は戻ってこないが、いじめはあったと思うので、第三者委でせめて事実を明らかにしてほしい」と言葉を詰まらせた。