県立障害者施設「愛名やまゆり園」の虐待受け 第三者委が検証発表
tvkニュース(テレビ神奈川) 2024/10/10(木) 18:52配信
県立障害者施設「愛名やまゆり園」で起きた虐待事件を受け、第三者委員会が調査結果の中間報告を発表しました。
その中で、事件を含め38件の「虐待の疑い」も明らかになりました。
県立愛名やまゆり園では、去年、元職員が重度の知的障害がある入所者3人に暴行してケガをさせた罪で有罪判決を受け、裁判で「職員の約半数が虐待行為をしていた」と述べました。
事件をめぐり第三者委員会が、10日会見を開き、施設で2014年頃から去年までの間に、職員9人による計38件の「虐待の疑いがある行為」があったと明らかにしました。
こうした一連の問題には、運営する「かながわ共同会」と、この施設の体質にも原因があると指摘しました。
第三者委員会・佐藤彰一弁護士
「虐待が起きた時になぜ虐待が起きたのか真摯に向き合っていない。 虐待を行った職員が悪いんだ、むしろ施設は被害者だという感覚でいる幹部や現場の職員がいるのではないか」
報告書では、長年にわたる職員の人員不足や、現場と幹部の風通しがよくない状態が続いていたほか、身体拘束などの不適切な支援があったことも一因と説明。
入所者の定員を減らすことやいわゆる「地域移行」などの改善提案を示したほか、県にも責任があり協力が必要としています。