中学校いじめ、両親が学校に不信感/相模原

中学校いじめ、両親が学校に不信感/相模原
カナロコ 2012年12月9日(日)8時30分配信

 相模原市立中学校3年の男子生徒(15)が同級生の鼻骨を折る傷害の疑いで逮捕、送検された事件で、暴行を受けた後、学校が被害生徒の親に午後5時からの通学を提案していたことが分かった。両親は「通常の時間帯に安心して登校できるように対処してほしかった」と学校の対応に不信感を募らせている。

 被害生徒の両親によると、生徒は手術後の痛みと心理的不安から、11月5日に学力試験を受けた以外、登校できない状態が続いている。加害生徒以外からも1年生の1学期から、嫌がらせや暴力などのいじめを受けてきた経緯があり、両親は学校に改善策を求めていたという。

 こうした要請に対し、同校は過去の事案を「けんか」「トラブル」と捉え、いじめとしての実態を調査せず、加害生徒への出席停止措置も行わなかった。一方では、被害生徒や両親の意向に反して、電話などで複数回、在校生が下校を終える午後5時ごろからの校長室への夜間通学を提案したという。

 校長(58)は「(被害)生徒は高校受験も控えており、学習支援するためだった」と説明。両親は「時間外でなく、日中に通学する当たり前の学校生活の方をなぜ保証してくれないのか」と対応に疑問を投げ掛ける。父親は「被害届を出すのも本意ではなかった。学校に変わってもらいたいだけなのだが、響かない」と話している。母親によると、生徒はいじめの夢などで不眠に悩まされているが、登校の意思はあるという。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする