<大阪・高2自殺>桜宮高体育科入試の中止を要請…橋下市長
毎日新聞 2013年1月15日(火)21時47分配信
大阪市立桜宮高校でバスケットボール部主将の男子生徒(17)が顧問の教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題を受け、橋下徹市長は15日に記者会見し、2月に予定していた体育科とスポーツ健康科学科の入試を中止するよう、市教委に要請したことを明らかにした。橋下市長は同校で長年にわたり、体罰を容認する風潮があったと指摘し、「いったん流れを断ち切るべきだ」と話した。市教委は受験生の混乱に懸念を示しており、21日に結論を出す。
同校のホームページによると、募集人員は体育科が80人、スポーツ健康科学科が40人を予定。来月13、14日に出願を受け付け、学力検査や運動能力検査などを20、21日に実施。26日に合格発表する予定だった。
橋下市長は会見で「クラブ活動の在り方を変えるなら保護者や生徒の意識も変わってもらわないといけない。このまま入試をすれば、同じ意識で生徒が入ってくる」と中止理由を説明。「混乱を最小限に抑えるため」として、3月に実施する普通科の入試で募集人員を増やし、体育科などの希望者120人をいったん普通科で受け入れる方針を示した。
これに対し、永井哲郎教育長は「入試が直前に迫っており、中学3年生はほとんど進路を決めている。影響が大きい」と懸念。長谷川恵一教育委員長も「ここまでぎりぎりになって子供たちに混乱を生じさせて本当によいのか」と戸惑いを隠せなかった。【茶谷亮、林由紀子】