駆け込み退職:「やむを得ない」 国の制度設計批判−−知事見解 /兵庫

駆け込み退職:「やむを得ない」 国の制度設計批判−−知事見解 /兵庫
毎日新聞 2013年1月29日(火)15時49分配信

 全国の自治体で職員や教職員、警察官らが退職手当減額前に駆け込み退職している問題で、井戸敏三知事は28日の記者会見で「国が年度途中に退職金の制度改正をしたことが一番の原因で、繰り上げ退職の道を選ぶ人があってもやむを得ない」という見解を示した。
 県の場合、定年退職する職員1人当たり計約400万円を15年1月までに段階的に減額する退職手当一部改正条例は3月1日に施行される。施行前の2月中に退職すれば、施行後と比べて退職手当は平均で約140万〜150万円上回る。
 井戸知事によると、現在対象者に対して調査を進めているが、2月末までにどの程度の退職希望者が出てくるのかつかみ切れていないという。
 井戸知事は「元々国の制度設計が悪い。どさくさに紛れて解散の前日に成立して、十分な議論がなされていない」と批判。そのうえで「職務に大きな影響を与えるような場合には、教育委員会なら臨時教員の任用や、県警でも臨時の対応をするなど事後対策はきちんとするように検討を命じている」と述べた。【桜井由紀治】
〔神戸版〕
1月29日朝刊

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