駆け込み退職:知事批判 退職金減額、県も条例議会提案へ /茨城

駆け込み退職:知事批判 退職金減額、県も条例議会提案へ /茨城
毎日新聞 2013年2月5日(火)14時45分配信

 橋本昌知事は4日の定例記者会見で、他県で退職金の減額前に多数の教職員が「駆け込み退職」した問題について「今の仕事を最後まで責任を持ってやり遂げてほしい」と批判した。県も減額条例を27日開会の県議会に提案予定で、「減額はやむを得ないのではないか」と述べ、今年度の退職者から実施する考えを示唆した。【酒井雅浩】
 ◇今年度から実施を示唆
 県人事課によると、今年度の退職予定者は教員、警察官を含めて788人。国と同様の引き下げを実施した場合、人件費が約17億円減ると見込んでいる。
 橋本知事は、国家公務員の退職金が民間平均を約400万円上回っているとの調査結果を基に退職金減額が必要となったことを念頭に「格差解消は国も県も同じ状況。高いレベルでもらってきたのであるから、減額はやむを得ない」と指摘。国と同程度の減額が求められていることから「今年が満額になると、来年はいきなり2段階(目から)の減額になってしまう」と述べ、今年度からの実施に踏み切る考えを示唆した。県職員の駆け込み退職については「今のところ聞いていない。格差があるのだから、選択すべきでない」と理解を求めた。
 また橋本知事は会見で、昨年12月1日から保険医療機関の指定が取り消されている東京医科大茨城医療センター(阿見町)の再指定について、先月22日にセンターが国に申請書類を提出したことを明らかにした。入院患者の受け入れ病床501床、診療科24のうち、389床、19科に限っての申請といい、「実績からみると、これだけ確保できれば患者に迷惑がかからない。できるだけ早く審査を終え、再指定されることを求める」と述べた。
2月5日朝刊

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