府立高 全生徒12万人、体罰調査へ 教員50人超が自主申告
産経新聞 2013年2月8日(金)15時14分配信
大阪市立桜宮高校の体罰問題を受け、大阪府教委が全府立高155校の全生徒約12万人を対象にした緊急アンケートを実施することが8日、分かった。府教委はこれまで教職員に対するヒアリングを行い、50人超から「体罰をした」という自主申告があり、詳細な実態把握には生徒たちへの調査が必要と判断した。15日の教育委員会議で正式に了承され次第実施する。
府立の特別支援学校については保護者アンケートの実施を検討。市立高校や小中学校を所管する府内の市町村教委に対しても、同様の調査を要請する。大阪市教委はすでに市立小、中、高校で全児童・生徒へのアンケート実施を決めている。
桜宮高校の体罰問題発覚後、文部科学省は全国の都道府県と政令市教委に体罰の実態調査を指示しているが、調査方法は自治体側の裁量に委ねられており、府教委は1月以降、校長を通じた教職員に対するヒアリングを実施してきた。
府教委によると、この1年間で「体罰をした」と申告した府立学校の教職員は50人を超えており、部活動指導中のケースも含まれていた。大阪市教委が桜宮高校体育系2科の募集を中止したことを受け、体育科の募集人員枠が拡大された府立大塚高校にも申告した教員がいるという。
ただ、生徒指導上の「体罰」申告の中には、授業中に居眠りしている生徒の頭をノートで軽くたたいたというようなケースも含まれているほか、調査対象の期間外となる数年前の事案を申告した教員もいて、府教委が体罰にあたるか調査を続けている。