いじめの事件化、子どもの命を守るため…遺族

いじめの事件化、子どもの命を守るため…遺族
読売新聞 2013年2月21日(木)14時54分配信

 警察が昨年扱ったいじめを原因とする事件が260件となり、前年の2・3倍に上ったのは、警察と学校の連携強化も背景にある。

 警察OBらが巡回して摘発につながったケースもあり、いじめで自殺した子どもの遺族らからは学校側に積極的に警察に通報するよう求める声が強い。ただ教員らの間では、問題解決を警察に頼ることへの戸惑いもある

 ◆大津の遺族評価 

 警察庁によると、260件のうち195件は、大津市のいじめ事件が社会問題化してからの下半期(7〜12月)に集中している。

 「警察が真剣な思いでいじめに向き合ったということ」。大津市のいじめ事件で、自殺した中学2年の男子生徒(当時13歳)の父親(47)は件数が増えたことをこう評価する。「学校がその場しのぎで対応すると、しわ寄せをうけるのは子どもだ。警察がいじめの被害届を積極的に受理したり、悪質な事案を素早く事件化したりすることは、子どもたちの命を守る観点からも望ましい」と訴えた。

 深刻ないじめを受け、昨夏、警視庁に傷害や暴行で4件の被害届を出した東京都内の男子中学生(14)の母親も「私たちがいじめを乗り越え、前に進むためにも、警察には積極的な捜査を期待したい」と語った。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする