体罰や万引を報告 県監査委員「大変多い」 静岡

体罰や万引を報告 県監査委員「大変多い」 静岡
産経新聞 2013年3月7日(木)7時55分配信

 遠江総合高校(森町)で平成23年、男性教諭が部活動の指導中に計3回の体罰を行っていたことが6日、分かった。県監査委員が監査結果の中で明らかにした。この教諭は21年にも女子生徒に酒をつがせるセクハラ行為をして、県教育委員会から文書訓告処分を受けていた。今回の監査結果で、この件以外にも、学校関係の指摘事項が相次ぎ、会見した富永久雄代表監査委員も「件数が大変多い」と述べた。

 監査結果によると、この男性教諭は23年8〜12月にかけて、部活動の指導中に部員に対し、頭をバットのグリップでたたくなどの体罰を3回行った。いずれも生徒にけがはなかった。

 富永代表監査委員は「県民も私も知らなかった体罰があった。体罰をなくそうという世論の中、県教委や学校にはきちんと対応してほしい」と話した。

 また県監査委員は、1年間に10人以上の生徒が万引に関与した高校が6校あったと公表。万引に関与したのは、過去3年間で1校につき11〜37人。県監査委員は「組織的な万引だったかは分からない。県教委は根絶に向けてさらなる努力をしてほしい」と話した。

 集団万引では平成21年、県監査委員が万引に70人が関与した高校名を公表して論議を呼んだため、校名の公表はなかった。

 さらに、県監査委員は、県立高校4校のPTA会費や後援会費、生徒会費など学校徴収金の使途について行政監査結果を公表した。

 4校の147件、2548万円の使途について調査。非常勤講師の報酬や冷蔵庫の修繕など公費でまかなうべき案件に学校徴収金を充当したケースが29件、196万円分見つかった。

 保護者から集める学校徴収金は、児童生徒の教育活動のための費用であり、施設整備や人件費など学校経営にかかわる経費には充当しないという基準がある。

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