教職員235人駆け込み退職 うち50人「修了式前に」 静岡

教職員235人駆け込み退職 うち50人「修了式前に」 静岡
産経新聞 2013年3月9日(土)7時55分配信

 退職手当削減方針に伴い、教職員235人が“駆け込み退職”する問題で、このうち50人は、20日以降に卒業式や修了式を控えているにもかかわらず、19日以前の退職を希望していることが分かった。8日の県議会文教警察委員会で明らかになった。

 審議中の退職手当引き下げ条例案の施行予定日は20日で、成立すれば、同日以降の退職者は19日以前に比べて手当が約150万円減額される。

 県教育委員会はこれまで、公立学校の大多数は19日までに卒業式や修了式を迎えることから「児童生徒への直接的な影響は少ない」と弁明していた。しかしこの50人は、学年末を締めくくる重要行事である修了式直前に退職することになり、改めて教員としてのモラルが問題になりそうだ。

 さらに文教警察委員会では、県教委が早期退職者50人を再任用する方針を打ち出していることについての異論が相次いだ。

 委員の一人は「一般的な感覚としてはおかしい。早期退職希望者にも再任用の条件である意欲と能力があるという判断は、県民には理解しづらい」と述べた。

 これに対し安倍徹教育長は、「県教委としては定年退職者に準ずる者(早期退職者)も再任用の対象とする」と、従来の見解を繰り返しながらも、「(駆け込み退職は)想定外。もう一度再任用について検討しなければならない」と、相次ぐ批判に配慮して来年度以降の方針転換の可能性を残した。

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