<労働基準法違反>非常勤講師組合が早大総長らを告発

<労働基準法違反>非常勤講師組合が早大総長らを告発
毎日新聞 2013年4月9日(火)22時5分配信

 早稲田大学が4月から実施した非常勤講師の就業規則を巡り、首都圏大学非常勤講師組合の松村比奈子委員長らは9日、制定手続きに不正があったとして、早大の鎌田薫総長と常任理事ら計18人を、労働基準法違反容疑で刑事告発したと発表した。8日付で告発状を東京地検に提出し、受理されたという。

 告発状によると、大学側は就業規則を作る際、労働者の過半数代表者から意見を聞いたように偽装したとしている。

 東京都内で記者会見した同労組と関西圏大学非常勤講師組合(新屋敷健委員長)によると、労働契約法改正を受け、早稲田大以外に少なくとも大阪大と神戸大が今春から非常勤講師の契約期間の上限を5年とした。

 松村委員長らは「雇用の安定を目指した改正法の趣旨に反する」と批判。「教育には熟練も必要で、全員を5年で切るような制度はふさわしくない」と訴えた。

 両労組は今後、各大学に撤回を求め、今月末にジュネーブで開催される国連社会規約委員会でも雇用不安定化の実情を訴える予定だ。【東海林智】

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