<自殺>神奈川の中2男子生徒 いじめ原因か

<自殺>神奈川の中2男子生徒 いじめ原因か
毎日新聞 2013年4月12日(金)20時45分配信

 神奈川県湯河原町教委は12日、町立湯河原中学校2年の男子生徒(13)が10日に同町の自宅で首をつって自殺したと発表した。学校が2年生を対象に11日行ったアンケートから、この生徒がいじめとみられる行為を受けていたことが判明し、町教委などが詳しい経緯を調べている。

 町教委によると、10日午後4時ごろ、男子生徒が自室で首をつっているのを母親が発見して119番した。同県小田原市内の病院に運ばれたが、死亡が確認された。生徒は同日、午前中で授業が終わって昼過ぎに帰宅し、母親と会話を交わしたが、特に変わった様子はなかったという。

 部屋には走り書きのメモが残されていた。内容について町教委は「遺族の意向で公表できない」としている。

 生徒の死を受けて同校は翌11日、2年生約190人を対象に心当たりがあるかどうか記名式のアンケートを実施した。その結果、約2割が「(生徒が複数の男子生徒から)たたかれていた」「ぶたれていた」「人のカバンを持たされていた」などと、生徒に対するいじめがあったことを示す回答をした。

 同じ部活動をしている生徒らの名前を挙げて、たたいていたことなどを指摘する回答もあった。また、行為を認めている生徒もいるという。

 担任教諭はいじめやその兆候を把握していなかった。学校はこれまでもいじめに関するアンケートを実施していたが、「特段の問題はなく、孤立している様子もなかった」としている。男子生徒は運動部に所属しており、真面目でおとなしいタイプだったという。

 松野司校長は「(アンケートの結果から)いじめがあったという認識はあるが、それが自殺に結びついたかどうかは把握していない」と話した。【澤晴夫、一條優太】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする