県の体罰根絶ガイドライン、週明けにも策定 「不適切な行為」強調

県の体罰根絶ガイドライン、週明けにも策定 「不適切な行為」強調
山形新聞 2013年7月13日(土)14時31分配信

 教育現場から体罰をなくすためのガイドラインを定める検討委員会(座長・菅間裕晃県教育次長)が12日県庁で開かれ、大筋がまとまった。体罰に加え、県独自で暴言などの「不適切な行為」をまとめ、強調したのが特徴。ガイドラインは週明けに策定し、夏休み中の研修で使うことを見据え、今月中に国立、私立を含む県内全ての学校に配布される。

 検討委は大学教授、校長、保護者、弁護士ら15人で組織。会合では県教育委員会がガイドラインの案を示した。

 暴言などの不適切な行為に関し、6月の初会合で委員から「暴言は体罰同様、児童生徒を傷つける」との意見が出ていたことから素案段階よりも強調した。案では、暴言などの不適切な行為は「児童生徒の人権や人格を無視し、体罰以上に心を傷つけることがある」としている。暴言の例として、人格を否定したり、身体や容姿をけなす言葉を挙げた。

 適切な指導の根底には「児童生徒を理解すること」があるとし、▽授業▽生徒指導▽発達障害などで特別な支援を必要とする子への指導▽部活動―のパターンで具体的に指導例を示した。運動部の指導のポイントとしては▽生徒との信頼関係はできているという勝手な思い込みはしない▽部活動が生徒の人間形成の場であることを認識する―などを挙げた。

 委員からは「ガイドラインはこのまま取り入れればいいということではなく、各校の実情に合った形で活用し、着実に教師の意識を変えていくことが大事だ」「親も一緒に学んでいきたい」などの意見があった。

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