「気合入れ」部員同士の平手打ち強要 山形の中学バレー部顧問

「気合入れ」部員同士の平手打ち強要 山形の中学バレー部顧問
山形新聞 2013年9月1日(日)11時12分配信

 山形市内の中学校で、男子バレーボール部の顧問を務める50代の男性教諭が、部員同士の平手打ちを繰り返し求めていたことが31日までに、県教育委員会などへの取材で分かった。

 県教委と山形市教委によると、男性教諭は2010年秋ごろから今年2月ごろまでの間、試合前などに主将らに別の部員を平手打ちするよう命じていた。教諭は聞き取りに対して「大会や試合の前に気合を入れさせるためだった」などと答えているという。両教委は「ミスなどに対する懲罰的な意味合いはなかった」「気合を入れる行為がエスカレートしたと受け止めた」としている。

 さらにこの教諭は、自ら練習中にミスをした生徒などに対して平手打ちなどの体罰をしていた。生徒同士の行為によるけが人はいなかったが、教諭に足で首を押された生徒が通院し、全治3週間のけがと診断を受けた。このほか、生徒に恐怖感を抱かせるような言動を繰り返すなど、体罰は常態化していたという。教諭は現在も、同部の顧問を続けている。

 県教委が2月に実施した生徒や教職員、保護者を対象とした全県的なアンケートで発覚し、今年6月にこの教諭を減給10分の1(3カ月)の懲戒処分としたことを発表した。この際、部員同士の平手打ち強要は公表しなかった。県教委は「非常に悪質な行為だと受け止めている」とした上で、「(発表の際は)複数の教員の処分があり、概要だけを発表文に記載するにとどまった。教諭自身の体罰行為は複数あり、生徒がけがをした事案の方を重視した」としている。

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