自殺生徒の自筆メモ、市教委が3カ月放置 広島・廿日市

自殺生徒の自筆メモ、市教委が3カ月放置 広島・廿日市
朝日新聞デジタル 2013年9月15日(日)20時29分配信

 広島県廿日市市の市立中学3年の女子生徒が5月に自殺した問題で、遺族が事実解明のために市教委に提供した女子生徒の手書きメモが約3カ月間放置され、調査委員会に提出されていなかったことがわかった。市教委が15日、取材に明らかにした。

 市教委によると、女子生徒のメモは2枚あり、亡くなった後に自宅で見つかった。部活動の顧問宛てで、部内の人間関係に悩んでいることを記していた。遺族が5月20日ごろ、学校を通じて市教委にコピーを渡した。遺族が7月末に調査委の資料を閲覧したところ、メモがないことに気づき、市教委に指摘。市教委は8月19日の調査委に提出した。市教委は取材に「担当者が他の資料と一緒にファイルに挟んだままにしていた」と説明している。

 調査委は最終報告書を出しておらず、いじめと自殺の因果関係について結論を出していないが、すでに部活動での一連の行為はいじめに該当するとの見解を示している。奥典道市教育長は「調査に必要な文書はすべて提出するのが当然。メモを保管したままだったのは大変申し訳ない」と話した。

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