相武館吉田道場に建築基準法違反の疑い/相模原
カナロコ by 神奈川新聞 2013年11月8日(金)4時0分配信
相模原市立相原中学校(同市緑区)の柔道部員が寮や練習拠点として使用している「相武館吉田道場」(同)の建物に建築基準法違反の疑いがあることが7日、分かった。市は8日に是正指導する方針で、指導に応じない場合は使用禁止命令も辞さない構え。同道場は、指導員による体罰の問題も指摘されている。
道場の建物は、建築面積約240平方メートルの鉄骨2階建て。市によると、2004年に新築工事が終了した際、同法で定める完了検査を受けていなかった。
同市が10月下旬に立ち入り調査を実施したところ、同法で定める新築時の申請で「診療所」と申告していた1階を「道場」に、「住宅」としていた2階を中学生の「寄宿舎」に使用している実態が判明。市は「申請と異なる明らかな用途違反」と判断した。
さらに、道場の立地場所は高さが原則10メートル以下の住宅を主とする「第1種低層住居専用地域」に該当するため用途に制限があり、主要用途に「道場」は認められておらず、同法違反の疑いも浮上している。
市は8日に道場関係者と面会し改善に向けた計画書の提出を求める方針で、「改善に従わない場合は、使用禁止命令を出すケースもある」としている。
部員の練習環境を維持するには、2階部分を住宅用途に再整備し、道場を「付属施設」として現状の半分以下の50平方メートル以内に縮小する必要があるという。