いじめ注意義務違反、市側全面否認 中2転落死訴訟

いじめ注意義務違反、市側全面否認 中2転落死訴訟
@S[アットエス] by 静岡新聞 2013年11月12日(火)7時43分配信

 浜松市の市立中2年の男子生徒=当時(13)=が昨年6月に自宅マンション屋上から転落死したのは、同級生からいじめを受けたことによる自殺だったとして、両親が市と同級生ら11人に約6400万円の損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論が11日、静岡地裁浜松支部(古谷健二郎裁判長)で開かれた。市側は、校長らのいじめ防止の注意義務違反について全面的に否認した。
 市側の準備書面によると、学級担任と部活顧問の教諭、学校長は男子生徒の行動だけでは「いじめのサイン」と認識することはできず、共有すべき情報と認識していなかったと指摘。昨年12月に市教委の第三者調査委員会が報告書で「プロレスをまねた行為を教員が目撃したとの証言がある」と指摘した点については、「教員にその記憶がない」として否認した。
 学校の体制については「不幸にも男子生徒が苦痛を感じていた行為の存在を学校側が察知できず、情報共有をし得なかった」とする一方で、いじめの早期発見、対応のための「情報収集、監視体制が有効に機能していた」と主張。校長の注意義務違反を否認した。

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