金山町教委2職員が不祥事で処分 飲酒運転など、町は公表せず
山形新聞 2013年11月21日(木)7時55分配信
金山町教育委員会の20代と30代の男性職員2人が、飲酒運転と他人の原稿を自分の名前で発表した不祥事で、それぞれ解雇や停職などの処分を受けていたことが20日、町への取材で分かった。2件とも町は公表していなかった。理由について正野賢一総務課長は「2人は若く、将来の影響を考慮した」と説明。今後については「懲戒処分の内容は公表する方向で検討したい」と話している。
町によると、飲酒運転で摘発されたのは20代の臨時職員。今年5月18日未明、新庄市内で酒気帯び運転したとして、県警交通機動隊に道交法違反容疑で摘発された。臨時職員は前日の17日夜から市内の飲食店で友人と飲酒。同日午後11時ごろから翌朝午前4時半ごろまで同市内の友人宅で仮眠した後、新庄駅東口に駐車していた自分の乗用車で帰宅中に摘発された。
運転した理由について「朝起きた時、頭がすっきりしていたので大丈夫だと思った。反省している」と述べたという。7月4日に本人から町教委に報告があり、同月8日付で解雇した。報告が遅れた理由は「(当時は)業務が重なっており、処理を終えてからにしようと考えた」からという。
一方、他人の原稿を自分の名前で出したのは30代の職員。町教委が今年5月、出版社から体育関係者向け専門誌への寄稿を求められ、担当したこの職員が町内の関係者に執筆を依頼した。職員は関係者が書いた原稿に町内を紹介する内容を加筆。当初、連名での掲載を出版社に打診したが、「どちらか1人にしてほしい」と求められたため自分の名前で提出したという。
掲載誌を見た関係者が自分の名前がないことに気付き町教委に連絡した。町は「町民に尽くすべき公務員の立場で自分の気持ちを優先した」とし、今月1日付でこの職員を停職2カ月、監督責任として教学課長、同補佐の2人を文書戒告のそれぞれ懲戒処分とした。
不祥事が相次いだことについて樋口勝也町教育長は「町民に迷惑を掛けてしまった。今後は職員一人一人にきめ細かい指導を徹底し、再発防止に努めたい」と話している。