「非常戒厳」から1か月余り、韓国の尹錫悦大統領が拘束されました。現職の大統領が拘束されるのは史上初めてですが、尹大統領は取り調べで供述を拒否していて、今後も波乱が予想されます。 ■緊迫の公邸突入 大型バスを乗り越え 記者 「裏口に行った!」 拘束された尹錫悦大統領の様子を撮影しようと一斉に駆け出す報道陣。午前11時前、尹大統領はうつむき加減で捜査機関の庁舎へと入っていきました。 「逮捕しろ!逮捕しろ!」 大統領拘束のおよそ6時間前の午前4時半ごろ、韓国・ソウルの公邸前では、大統領の拘束を求める市民と、逮捕に反対する支持者らが入り乱れ、抗議の声を上げていました。 尹大統領の支持者 「もし大統領を逮捕するなら、ここにいる人は死ぬ覚悟で阻止します」 その後、公邸へつながる道には捜査員らの侵入を阻止するためバリケードがしかれ、警察官と支持者らが激しくもみ合う様子も…。 緊迫した空気に包まれるなか、動きがあったのは午前7時半ごろのことでした。尹大統領拘束のため、合同捜査本部の捜査員らが一斉に公邸の敷地に踏み込みました。 これに対し、大統領の警護を担う「大統領警護庁」は大型バスで道をふさぎ応戦。公邸につながる道の3か所に防御ラインをしき、侵入阻止を試みました。 それでも捜査員は、はしごを使いバスを乗り越えて、1か所目の防御ラインを突破。その後も前進を続け、公邸へと入っていきました。 午前10時半ごろ、内乱を首謀した疑いで現職の大統領として初めて身柄を拘束された尹大統領。取り調べが行われる「高位公職者犯罪捜査庁」へと移送されました。 一方、公邸前では突入を終え、引き上げる捜査員に罵声を浴びせる支持者や、泣き崩れる支持者の姿がありました。 尹大統領の支持者 「国に恥ずかしくないのか!」 「法と秩序を破っているのは警察の方だ」 ■取り調べ“供述拒否” 拘置所に移送 突然の「非常戒厳宣言」から43日。弾劾訴追案が可決されるなど、政治の混乱が続く中でも、一貫して自身の正当性を主張してきた尹大統領。今月3日にも拘束令状が執行されていましたが、徹底抗戦の構えを見せ、拘束は失敗に終わっていました。 今回、一転して身柄拘束に応じた理由について尹大統領は談話で…