愛媛県発注の土木工事の入札を巡る価格情報の漏えい事件で、社長が逮捕された久保建設は他の複数の工事でも調査基準価格などをわずかな差の金額で落札していたことが、14日までに分かりました。 この事件では、愛媛県が発注した久万高原町のがけ崩れ防止工事の一般競争入札を巡り、久万高原町土木事務所の建設課長だった鈴木俊博容疑者(58)が去年2月、非公表の価格に関する情報を漏えいしたほか、この情報をもとに地元の久保建設が工事を落札した疑いで、あわせて4人が逮捕されています。 この入札で久保建設は調査基準価格をわずかに1万4000円上回る金額で落札。県の入札記録で、ほかの工事でも調査基準価格などとわずかな金額の差で落札したケースが複数あることが新たに分かりました。 2022年度は道路防災・減災対策工事で722円差、道路災害防除工事で4427円差、2023年度も道路改築工事で645円差、さらにほかの道路改築工事も653円差で落札していました。 県によりますと久保建設は2022年から去年までの間、県から86件・総額約20億円分の工事を請け負っていて、県警捜査二課は事件の全容解明を進めています。