警察官をかたった電話による特殊詐欺事件が増えています。 そんななか、新潟市西区の男性がその“電話の音声”を録音していました。 その巧妙な手口とは? 【詐欺電話にあった男性・40代】 「絶対に自分は騙されないと思っていたんですが、いざとなったらパニック状態になっていた…」 電話がかかってきたのは、17日の夕方のことでした。 「○○さんの携帯電話で間違いないですか?と言われて、そうですと」 「警視庁捜査二課のサカモトですと電話が来ました。その時点で私を特定していて、警察から電話が来たのでかなりドキッとして…」 車の運転中だった男性は、無線通信で会話を続けました。 男は「兵庫県警が、トミタケンジを主犯格とする詐欺グループ事件の捜査をしている」と話しを続けました。 【警察を名乗る男・実際の音声】 「今後トミタを逮捕するにあたり家宅捜索したところ、大量の他人名義のキャッシュカードだったり携帯電話が出てきて、そちらを押収しています」 「その中の1枚に○○さん名義の銀行のキャッシュカードが含まれていたので、兵庫県警としては○○さんはトミタのグループの資金洗浄に加担しているんじゃないかという容疑がかかっていて…」 男性は、その銀行カードを「そもそも持っていない」と伝えましたが…。 【詐欺電話にあった男性】 「“違います”って話を数分間にわたってしたんですが、向こうとしては、私が知っているか知っていないかに関わらず、私の責任があると…」 男性は半信半疑でしたが、それでも、信じてしまいそうなポイントがありました。 まず、自分の名前と住所を知っていたこと。 それに加え… 「ナビ画面上に出た電話番号の末尾が110番…。警察からの電話だと思った」 確かに、警察署の代表電話は末尾が「―110」になっています。 警察を名乗る男は電話口で、男性の“法的責任”を問い始めました。 【警察を名乗る男・実際の音声】 「このまま放置しておいて資金洗浄の罪が成立してしまった場合、○○さん名義の財産を凍結されると同時に、逮捕起訴される場合があることは分かりますか?」