現職教諭が覚せい剤 熊工に驚きと衝撃 校長会見「異常行動なかった」
2009年8月28日7時8分配信 西日本新聞
覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで27日、現職教諭の里野寿一容疑者(33)が逮捕された県立熊本工業高校の拾雄正光校長らは、同日午後、緊急記者会見を開いた。記者団との主な一問一答は次の通り。
‐甲子園常連の名門校で野球部出身者の教諭が不祥事を起こした
「驚きと衝撃以外何もない。二度とこのようなことがないように全力を尽くすしかない」
‐日常の勤務態度は
「大変良く非常にまじめ。正義感が強く、生徒から慕われていた」
‐学校で異常な行動はなかったか
「全く異常を感じなかった。何かあれば感じるはずだが、先日も冗談話をしたばかりだ。毎日接している職員も感じていなかった」
‐学校ではどんなことを教えているのか
「繊維工業科で、染色デザインや実習、製図などを担当している。昨年は同科の1年、今年は2年の担任もしている」
‐本人が休みがちだったり、疲れていたりとかはなかったか
「休みが多かったわけではない。特段疲れて病気になるんじゃないかという様子はなかった」
‐相談を受けたことはなかったか
「ここ2、3カ月の間に受けたことはない」
‐生徒にはどのように説明するのか
「薬物は絶対だめであり、自分の身を滅ぼすと伝える。生徒の心の動揺もしっかりフォローしないといけない」
‐学校内で薬物への注意喚起はしていたか
「県からの資料を使ってやっていた。ただ、覚せい剤などは報道ではみるが、私たちの学校がかかわるとは思いも付かなかった。想定外だ」
■原因、背景早急に究明
山本隆生・県教育長の話 生徒に極めて身近な存在である教諭が覚せい剤を使用していた事実に驚きとともに大きな衝撃を受けている。過去に例のないことで、原因や背景を早急に究明し、対策を講じる。
=2009/08/28付 西日本新聞朝刊=