昼は盲目の弁護士、夜は法で裁けぬ悪を挫くクライム・ファイターとして正義のために戦う“デアデビル”ことマシュー・“マット”・マードック(チャーリー・コックス)が主人公のマーベル最新ドラマシリーズ「デアデビル:ボーン・アゲイン」の第8話が4月9日に配信された。第8話では、NY市長になったマットの宿敵ウィルソン・“キングピン”・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)による舞踏会が開催。衝撃的なラストが待っていた。(以下、ネタバレを含みます) ■“偽デアデビル”元FBIのポインデクスターが再始動 第1話で、マットの学生時代からの親友でありパートナー弁護士だったフランクリン・“フォギー”・ネルソン(エルデン・ヘンソン)を殺した罪で逮捕された元FBI捜査官のポインデクスター/ブルズアイ(ウィルソン・ベセル)。彼は「マーベル/デアデビル」シーズン3で“闇落ち”してフィスクの手先となり、“偽デアデビル”として活動したこともあった。その彼が突如特別房から極悪人だらけの一般房へ移されることになる。これはつまり、元捜査官のポインデクスターにとって死刑宣告ともいえる。 しかもこの措置をしたのは、市長のフィスクだという。ポインデクスターをフィスクの手下だと思っていたマットは混乱するが、彼がマットと話したがっていることを知り、会いに行くことに。まさか弁護を引き受ける展開になるのかと思いきや、ポインデクスターの言葉にマットの怒りが爆発し、それが彼の未来を変えるきっかけとなる。 ■マットの恋人がデアデビルを非難 第7話でミューズに襲われ、デアデビルに助けられるも結果的に自身の手でミューズを射殺したマットの恋人で精神科医のヘザー・グレン(マルガリータ・レヴィエヴァ)は、ミューズだけでなく、デアデビルのことも非難する。自分が撃ったのはデアデビルの暴力性が連鎖したから。そして、ミューズもデアデビルもマスクで自分をよく見せている、未熟な子どもだと。それを聞いたマットはたまらずデアデビルを擁護するが、ヘザーは受け入れない。 そんなヘザーの元にフィスクから有力者が集う舞踏会への招待状が届く。マスク姿で正義を振りかざす自警団が目障りなフィスクは、ミューズを捕らえる名目で悪徳警察官ばかりの特殊部隊を結成し、自警団の排除を行っているのだが、ヘザーにその正当性を謳ってもらおうというわけだ。それに気付いたマットは舞踏会への参加に反対するが、フィスクの本性を知らないヘザーはマットに同行を依頼する。 ■市長・フィスクの地獄のショーが幕を開ける 舞踏会当日。第8話の序盤でフィスクに促されるように浮気相手を撃ち殺した妻のヴァネッサ(アイェレット・ゾラー)も腹をくくったのか、諦めたのか、再びフィスクの良き妻として、皆の前に現れる。白黒がドレスコードの舞踏会にただ1人、真っ赤なドレス姿で。 そこには副市長に抜てきされたダニエル・ブレイク(マイケル・ガンドルフィーニ)や、彼にミューズ退治を特殊部隊の手柄に偽装させられたニュース系インフルエンサーのBB・ユーリック(ジェニア・ウォルトン)、フィスクに弱みを握られているNY市警のガロ本部長(マイケル・ガストン)、表の顔は実業家のジャック/ソーズマン(トニー・ダルトン)やヘザー、そして多くの資産家が集った。 そこでフィスクは新たに手に入れた“市長というマスク”を被って権力を振りかざし、港湾プロジェクトのための資金集めの面会を始める。その周辺には銃を持った特殊部隊が警護に当たっており、まるでギャングのイベントのような物々しい雰囲気だ。その違和感が、この物語の本質を語っているのだろう。 そんな中、マットはフォギー殺しに関してずっと抱いていた違和感の正体に気付く。それは「ポインデクスター脱獄」の一報を受けて動揺したある人物で、その意外な“黒幕”にそっと近づき問いただす。 ■ラストシーンでとったマットの意外な行動 そしてマットがどれだけ頑張っても法律で解決できなかった問題は、やはりデアデビルの暴力でしか決着できないのか…と思わせたラストシーン。脱獄した“招かれざる客”ポインデクスターが舞踏会の会場に現れ、マットはフィスクを相手に意外な動きを見せる。衝撃的な展開に多くのファンが息を呑んだまま、最終回へとつながっていく。 これまでの伏線も回収され、息つく間もなかった第8話は、本国アメリカでの配信日に「」でトレンド入り。「なぜマットが…」「予想外のことばかり」「最高!面白過ぎる!」「次週どうなっちまうんだ」「黒幕フィスクじゃないの?」「早く最終回が見たい」と、国内外の多くのファンが堪能した模様だ。 「デアデビル:ボーン・アゲイン」(全9話)はディズニープラスで毎週水曜に新エピソードを独占配信中。次回4月16日(水)配信の第9話で最終回を迎える。 ◆文=及川静