武者返し:事実を話す時 /熊本

武者返し:事実を話す時 /熊本
2009年11月19日17時1分配信 毎日新聞

 公然わいせつ容疑で書類送検された八代市の小学校教諭が懲戒免職になった。子供たちに事件をいつ、どう伝えるべきなのか迷いが残った。
 教諭は校長、教頭と話して、警察の取り調べによる不在の理由を子供たちに「病気」と説明することにした。すると担任学級の3年生10人ほどが、お見舞いの手紙を校長に託した。校長や教諭は手紙を見て何を思い、処分を知った10人はどんな気持ちだっただろう。
 処分の日も、教頭は「いけないことをしたとは伝えないといけないが」と悩んでいた。答えは簡単に出ない。ただ子どもたちが「大人がうそをついた」と傷つかないよう、病気とした理由を丁寧に話してほしい。何より大人は「いけないこと」なら踏みとどまってほしい。悩まずに済むのなら、その方がいい。

11月19日朝刊

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